甲状腺・内分泌代謝内科
専門外来

からだの調子が気になる方へ

からだの調子が気になる方へ「最近、疲れやすい」「なかなか体がだるい」「寒がり・冷えがひどい」「むくみや乾燥が続く」「声がかすれる」「便秘がちになった」―― こうした慢性的な体調の不調は、実は「ホルモン」のバランス が崩れているサインかもしれません。特に、ホルモンをつくり出す臓器のひとつである「甲状腺」が関わっていることがあります。

こうした変化を年齢やストレスのせいと片づけず、一度「甲状腺や内分泌(ホルモン)代謝」の専門外来でチェックしてみることをおすすめします。

ホルモン・内分泌とは — 身体の司令塔のような役割 —
身体の司令塔のような役割

ホルモン・内分泌とはホルモンは、体のさまざまな機能をコントロールする大切な“情報伝達物質”です。体温、代謝、心拍、気分、気力、さらには妊娠・成長・エネルギーの使われ方など、実に多くの身体の仕組みに関わっています。これらが正常に機能しているかは、内分泌(ホルモン)系の健康にかかっています。もしホルモンのバランスが崩れると、原因がはっきりしない不調が長く続いてしまうことがあります。

内分泌疾患は、一見風邪や疲労、ストレスと見分けがつきにくいことがあります。しかし、適切な診断と治療を受けることで改善につながることも多いため、気になる症状があれば早めの受診が大切です。

代表的な甲状腺の病気と
その特徴

ホルモンの異常は大きく分けて、「ホルモンが過剰」「ホルモンが不足」「臓器(または腫瘍)の異常」のいずれかで起こることが多いです。

甲状腺ホルモンが過剰になる —
例: バセドウ病

甲状腺ホルモンが過剰になるバセドウ病は免疫の異常によって甲状腺が過剰に刺激され、必要以上にホルモンを出してしまう病気です。体の代謝が活発になり、汗をかきやすい、手足の震え、心拍の増加、不安感、体重減少などが起こることがあります。まれに眼の突出や目の不調が起きることもあります。放置しておくと、心臓に負担がかかり、不整脈や心不全につながる可能性もあります。

甲状腺ホルモンが不足する —
例: 橋本病(慢性甲状腺炎)

橋本病は、甲状腺が自己抗体によって少しずつ機能を失っていく病気で、ホルモンの供給が不足することで起こります。身体の機能が徐々に低下し、だるさ、冷え、むくみ、乾燥肌、便秘、物忘れ、声のかすれ、意欲の低下などが現れます。これらの症状は、しばしば “加齢”“ストレス”“更年期” などと間違われやすいため見過ごされがちですが、橋本病の可能性もあるため注意が必要です。適切なホルモン補充で改善が期待できる場合もあります。

その他の状態 —
腫瘍・結節、あるいはホルモンを
分泌する臓器の異常など

ホルモン異常は、ホルモン産生の過剰・不足だけでなく、腫瘍や結節といった構造的な変化で起こることもあります。例えば、甲状腺にしこり・結節がある場合、良性のこともありますが、悪性(がん)の可能性を含むため、超音波(エコー)検査や必要に応じて細胞診などで慎重に調べることがあります。

なぜ専門クリニックで診ると
よいのか?

なぜ専門クリニックで診るとよいのか?当院のような内分泌代謝を診る専門医療機関では、血液検査やホルモン値、自己抗体のチェックなどをスムーズに行うことができます。例えば、甲状腺ホルモンや自己抗体の検査は通常、数日〜1週間かかることもありますが、専用の免疫測定装置を導入している施設では、当日中に結果が出ることもあり、その場で診断から投薬・治療の方針を決められる可能性があります。

また、ホルモンの異常は、血液検査だけでなく、患者さまの症状や生活背景、他の病気との兼ね合いによっても診断が左右されるため、経験豊富な医師による総合的な判断が重要です。

こんな症状が続くなら、
一度ご相談ください

これらの症状は「ただの疲れ」「年齢のせい」と思っていても、実は甲状腺やホルモンの問題から来ていることがあります。気になることがあれば、ぜひ早めに専門外来を受診ください。

患者さまに寄り添う診療体制

患者さまに寄り添う診療体制当院では、病気として診断がつくかどうかだけでなく、「今つらさを感じている」「不安を抱えている」という患者さまの声を大切にしています。ホルモンバランスの乱れは、生活の質(QOL)に大きく影響します。できるだけ負担の少ない検査、丁寧な説明、そして無理のない治療プランで、患者さまひとりひとりに合わせたサポートを心がけています。

ホルモンの乱れや甲状腺の異常は、放置せずに早めに気づくことで、症状の改善や再発予防が可能です。少しでも不安や気がかりがあれば、まずはお気軽にご相談ください。

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