身体の「糖」とどう向き合うか
— 糖尿病専門外来のご案内

糖尿病って何? —
身体のしくみと異常の背景

通常は、食事をとると血糖が上がり、それをインスリンがコントロールしてくれます。しかし、インスリンの量が不足する、またはインスリンが効きにくい(「インスリン抵抗性」)などの理由で血糖が下がらず、その状態が続くと糖尿病となります。
糖尿病のタイプ
- 1型糖尿病:体の免疫機能が誤ってインスリンを作る細胞を破壊してしまうタイプで、インスリンの分泌がほとんどなくなります。若年での発症が多く、インスリン注射が必要となる場合が多いです。
- 2型糖尿病:遺伝的な要因や加齢、肥満、運動不足などの生活習慣が背景となり、インスリンの分泌が少なくなったり、効きが悪くなったりして起こります。日本の糖尿病の大多数はこのタイプです。
- その他、状況によっては妊娠に関連する糖尿病(妊娠糖尿病)などもあります。
放置や管理が不十分なままだと、血糖の異常が少しずつ体のあちこちにダメージを与え、合併症を引き起こすリスクがあります。特に、神経や血管、腎臓、目などが影響を受けやすく、適切な管理が非常に重要です。
私たちの
専門外来でできること —
患者さまに合わせたケア

食事と運動の見直し
糖尿病管理の基本は、毎日の生活習慣。適度な運動やバランスのよい食事を取り入れることで、薬に頼りすぎず、血糖を安定させる力を身体に取り戻します。必要に応じて管理栄養士と連携し、無理のない食事プランをご提案します。
薬物療法やインスリン治療の検討
生活習慣の改善だけでは血糖コントロールが難しい場合は、内服薬やインスリン注射を用いた治療を行います。患者さまの状態や合併症などをふまえ、最適な治療法を判断します。
継続しやすい診療体制
糖尿病は急に治る病気ではなく、長く付き合う慢性疾患です。当院では、定期的な診察と血糖チェック、さらに生活指導を通じて、日常生活のなかで無理なく治療を続けられるようサポートします。
合併症の予防と早期発見
糖尿病が進行すると、目、腎臓、神経、血管などに影響が出ることがあります。定期的な検査や専門医の管理によって、合併症の予防や早期発見・対応が可能です。
こんな方は
ぜひご相談ください
次のような状態が続く場合、放置せず一度受診をご検討ください。
- 健康診断で「血糖値が高め」「HbA1c が高め」と言われた
- のどの渇きやトイレの回数の増加を感じる
- 強いだるさ、疲れやすさを感じる
- 体重が急に増えた/減った、あるいは不安定
- 運動不足・偏った食生活が長く続いている
- ご家族に糖尿病の方がいる、あるいは生活習慣病が心配
たとえ症状が軽くても、糖尿病は知らないうちに進行し、気づかないうちに合併症が始まっていることがあります。定期的にしっかり管理することで、健康な方とほぼ同じように生活を送ることも十分可能です。
私たちが大切にしていること
— 継続できる治療を支える
伴走型医療

糖尿病は、一人ひとり症状の出方や治療への反応が異なる病気です。だからこそ、定期受診、生活習慣の見直し、自己管理の継続が非常に重要です。当院では、患者さまが納得のうえで治療を継続できるよう、丁寧な説明とサポートを心がけています。
血糖値のことで気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの生活と健康を支えるパートナーとして、必要な医療を提供いたします。











